平和学を学ぶときに、国際関係論の知識はあった方がいい。ただ、あくまでも、国際関係論は、アメリカを発祥とする、大国中心の理論。だから、平和学を学ぶときには、国際関係論の枠組みを、あくまでも批判的に検証することが重要。

1. テキスト

アメリカ流の国際関係論の基礎知識を学びたかったら、まずこれですかね。ジョセフ・S.ナイ ジュニア、デイヴィッド・A. ウェルチ、田中 明彦、村田 晃嗣 訳『国際紛争 原書第10版』有斐閣、2017年。これの原書がこれ。Understanding Global Conflict and Cooperation: An Introduction to Theory and History (10th Edition) 頻繁に改訂され、その都度翻訳が出ています。英語で読んでみるのもおすすめです。大学1年生が、いきなりこれを読めと言われてもとまどってしまうので、原彬久『国際関係学講義』有斐閣、2016年、ぐらいから(いや、もう少し易しめがいいかな)。国際関係論の世界は、すぐに内容が古くなってしまうので、比較的新しい本を書店で手に取って、がいいんでしょうか。私も、以前は、いわゆる「教科書」を書いていましたが、5年もたってしまうと、内容的に古くなって、一から書き直さないといけない気がしてきて、出版社には督促されてますけど、放置しています。。。

2. いわゆる古典

国際関係論のなかでも、いわゆる「古典」といわれるものです。ブックガイドとしては、これがおすすめ。花井等、石井貫太郎編『名著に学ぶ国際関係論 第2版』有斐閣、2009年。いわゆる「古典」といわれるものの本を解題したもので、これを片手に、文庫を探し出してみるのがいい。

講義の進行にしたがって、必ず紹介するのは、E. H. カー、原彬久訳『危機の二十年』岩波文庫、2011年。同じ、E. H. カーの『歴史とは何か』(清水幾太郎 訳)岩波新書、1962年も、合わせて、できれば読んでほしい。

その次に、長期休暇を使って読んでおきたいのが、古典的リアリズムの祖といわれる、H. モーゲンソー『国際政治』岩波文庫、()()()、2013年。文庫版が新しい訳なので、図書館で複数の翻訳がでたらこちらを読む。

あとは、平和学を学ぼうとするなら、カント『永遠平和のために』岩波文庫、1985年が必読なのだが、検索をかけると絶版なんですかね、古本屋さんで探してください。