平和学をはじめてみませんか。

平和学をはじめよう

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2010-12-12 18.26.39「平和学(Peace Studies)」は、一頃に比べれば、かなりの大学で開設される科目となってきました。しかし、「平和」の問題は、さまざまな切り口からアプローチでき、「平和」の意味する内容も、人によって、解釈が異なります。

このように、まだまだ、開拓の余地のある学問領域です。ただし、「平和学」を学ぶ/研究するときに、暗黙の了解事項があるのも事実です。それは、社会のなかで、「抑圧」され、自己実現を果たすことのできない人たち(ものたち)の視点から、自己実現を阻害する諸要因は何かを究明すること、そして、これらの諸要因を取り除くために、いかにして、社会を変革していくか、その方途を追求することです。

もちろん、そのなかで、複数の道筋が示され、ときに「紛争」になるかもしれません。しかし、そこは、あくまでも、「対話」を重視し、決して、暴力的な解決手段を選択しないということが重要です。

現実に、解決策を選択するのは、「政治」の力です。そして、この「政治」に影響力を及ぼしていくことが大切な局面もあります。これは、平和「運動」と呼ばれます。ときに、平和学は、平和運動とも関わりをもつこともあります。しかし、あくまでも、学問としての「平和学」に期待されることは、いかにして、複数の道筋のなかから、よりベターな解決策を導くかです。このために、「抑圧」された社会構造を解き明かす「研究」成果を、広く、人々に伝える平和「教育」も重要な役割を担っています。このように、「平和学」は、他の学問と比べると、より、教育と実践の重要性が高いといえるかもしれません。

日本における平和学(平和研究)のはじまり

日本は、第2次世界大戦で核兵器を投下された国として、「核兵器廃絶」を訴えてきました。1954年には、ビキニ環礁で行った、アメリカの水爆実験による「死の灰」が第5福竜丸にふりそそぎ、被爆するという、第5福竜丸被災事件も起きます。すると、反核運動がうねりをみせ、1955年に、第1回目の、原水爆禁止世界大会が開催されました。

さらに、9・11の、福島第1原子力発電所の事故によって、原子力エネルギーは、平和利用といえども、人間が容易にコントロールできる力ではなく、いざ、事故がおきれば、軍事利用と同じ惨状がおきることを目の当たりにしました。

こうして、日本の「平和学」は、もともとは、「核兵器のない世界」、「戦争のない状態」をいかにつくりだすか、という、国際関係論の分野からスタートしました。しかし、南北問題の提起によって、「戦争がなくても平和とは言えない状態がある」ということが、「構造的暴力」(J. ガルトゥング)という概念とともに認識されるようになってくると、単に「争いがない」だけでは「平和」とはいえない、ということが理解されるようになってきました。こうして、経済的な諸要因、さらには、「平和な文化」の創造と行ったように、さまざまな領域から「平和」の問題にアプローチする必要がある、ということが認識されるようになってきました。

「平和」のつくり手となるために

お題目のように「平和」と唱えているだけでは、「平和」は実現しません。「平和学」は、社会構造のなかで抑圧されている側の視点にたつ、という意味では、価値志向的な学問領域ですが、社会構造のなかに潜む、目に見えない権力も、人々の自己実現を阻むという点で「暴力」と捉えることが特徴です。

仲のいい友達どうしであっても、意見の食い違いから、けんかをするときがありますよね。でも、友達どうしであれば、いつとなく、「ごめんね」と仲直りすることもできるのではないでしょうか。

これを、国家どうし(あるいは、集団どうし)にあてはめたときに、「けんか」=「紛争」、「仲直り」=「和解」と言い換えることができます。そして、和解のために必要なことは、日頃から、信頼関係をつくっておくことです。これを、平和学では、「信頼醸成」といいます。けんかが起きないようにすることは(減らすことはできても)できません。でも、仲直りする道を模索することはできます。そのときに、「暴力的」ではないやり方を模索する必要があります。平和学では、あくまでも、「非暴力的な」方法で和解に至る道を極力、探そうとします。(これができないときにどうするか、ということは、ケースごとに違い、研究者によっても、見解が異なります。)

「平和学」は、あくまでも、「学問」として、既存の制度や枠組みに対するオルタナティブを提示しようとします。そこから先は、「平和運動」の力で、実際の「政治」に働きかけをする必要があります。ですが、政策決定に関する「プロセス」を明らかにすることも、学問のもう一つの側面ですから、実際に、「平和学」が理想とする価値を実現するためにどうしたらいいか、さまざまな立場の人たちと、いかに「対話」を試みるかを考える実践的な側面もあわせてもっています。

まずは、自分の関心を持ったテーマ、「なぜ、こんなことが起きているのだろう」という問いを発することから、はじめてみませんか。

このページから、さらに学んでいこうと思われた方は、Contentsのなかに、さらに詳しく、学問的性格や、今の日本の平和学が抱える課題を記したページを選択して読んでみてください。適宜、参考文献を追加していき、Contents自体も、増やしていきたいと思っています。


2015年4月7日更新

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